FPといえば金融業界や他の業界でも人気ある資格ですが、実際に就活で有利なのか?という声が多数ありますね。
今回は実際にファイナンシャルプランナー3、2級を取得した経験談から『FP』について触れていきます。
FPの概要・難易度・勉強時間
FPは「金融財政事情研究会(金財)」と「日本FP協会」の2団体が主催する試験であり、国家資格になります。
主に年金や社会保険、相続に関する「お金」の知識を広く学んでいく試験となります。
金財とFP協会の2団体が主催であり、「学科」「実技」試験と科目が別れています。
それぞれの試験合格率には毎回違いがあります。
過去の5年間の3級試験に関する平均合格率(*四捨五入、小数点以下除く)は以下のようになります。
・「学科」57%
・「実技」が63%
・「学科」73%
・「実技」84%
同じく2級の試験合格率は、このようになります。
・「学科」25%
・「実技」33%
・「学科」42%
・「実技」55%
比較してみると「FP協会」主催の方が合格率が高い傾向にあります。
しかし、試験難易度自体に解離はなく、受験者層が異なるためと合格率が違うと一般的に言われています。
「金財」試験は主に学生や社会人が、学校や会社が団体申し込みを行い、「受験するように言われて」行う人がいるためモチベーションが低い傾向にあるためです。
一方で「FP協会」試験では自己啓発として個人で申し込みする人が多いため、全体的にモチベーションの高い人が受けるため、合格率に違いが出ています。
どちらの団体でも3級、2級の試験日や受験費用、難易度に違いがないため、一概にどちらの団体で受験をした方が良いというおススメはできません。
しかし、もしどちらか決めなければ迷うなら、「金財」主催でよいでしょう。
理由は以下の2つになります。
・問題集などは「金財」主催に対応する本の方が多く流通している
・受験会場の場所を「FP協会」と比較し、多く用意している
【具体例付き】業界別でFPが就活に役に立つ+有利になるのは?
FPが役に立つ業界といえばご存知の通り、金融関係が一番です。
これはFPでの勉強内容と、金融関係の業務内容がリンクしているためです。
しかし、少し違う業界の視点からアピール方法を紹介していきます。
※金融業界を志望の学生も普通の就活生と差別化するために参考にしてみてください
自動車業界でのFPアピール方法
なぜ自動車なのにFPと思うかもしれません。
この場合は工場でなく、店舗の現場スタッフとして働く方に向いています。
自動車というのは大きな買い物でありますが、消耗品で車検切れを考慮し、数年ごとに買い替えるというのが一般的です。
ここが大きなポイントであり、そういった顧客は同じ自動車メーカー、店舗に来店してくれる可能性が高くあります。
そこでFPとしての資格や知識を身に付けることによって、顧客の財政状況や家庭環境にあった車を選定することで、根拠や説得力が増すことになります。
顧客との信頼関係を築きあげるためにも、自動車業界の店舗スタッフがFP資格を持つことは大きな武器となります。
介護業界でのFPアピール方法
介護とお金は切っても切り離せない関係です。
特養や、グループホーム、サービス付き高齢者住宅など、今は様々な種類の施設が、官民問わずに存在します。
施設に入ると、毎月何十万ものお金掛かるため家族や本人には、非常に大きな負担です。
そこで活躍するのがFPと言ってもよいでしょう。
一般的な介護スタッフではそのような相談や営業活動を行うのは難しいですが、ケアマネや相談員、施設長となった場合に、ライフプランや金融のアドバイスを出来る人がいたら、それは大きな強みとなります。
そのような人がいる施設であれば家族も金銭面に安心を覚えるため、営業活動にも一役買うでしょう。
一方で、FPが役に立たない就活生というのは、上記のような金融とはまったく無関係の仕事に就こうとしている場合です(IT関係や、運輸関係、小売関係等)
そのような場合、就活する場合にも「なんでこの資格とってるのにうちの業界なの?」と言われたらどうしますか?
はっきりとした答えが出なければ「意識高い系」の学生とされ、扱いにくい人物とされ、マイナス評価になる危険性もあるでしょう。
FPが就活に役に立たない+不利になる可能性があるのは?
FPが役に立たない就活生というのは、以下のような金融とはまったく無関係の仕事に就こうとしている場合です。
・IT関係
・運輸関係
・小売関係
そのような場合、就活する場合にも「なんでこの資格とってるのにうちの業界なの?」と言われる可能性は高いです。
はっきりとした答えが出なければ、「意識高い系」の学生とされたり、他の業界に行きそうと思われ、マイナス評価になる危険性もあるでしょう。
金融業界以外も必見!FPをこうアピールすると就活に有利になる!
一番大切なことは、『なぜFPをとったのか』、『そのFPの知識を使って、その会社でどういうことがしたいのか?これを明確化し、アピールをすることです。
・志望動機に関して、FPを取得し、なぜうちの業界なのか?
・その後、なぜうちの会社で働きたいと思ったのか?
・就職したらどういうことがしたいのか?
これを明確化し、相手を納得させることが就職への近道です。
金融業界であれば、以下のようなアピールでも差別化しやすいでしょう。
「自分はお金に苦しんだから、顧客にはこういうサービスを提供したい」
「日本のマネーリテラシーは低いから、より良いサービスを提供したい」
こういった部分を突き詰めれば金融業界への志望動機となります。
その他の業界(今回は自動車と介護業界を挙げる)では以下のような回答を参考にしてみましょう。
「車は大きな買い物であるため、営業先の人が、FPの知識や資格を持っていることによって安心して末永く付き合える可能性が出てくる。そして顧客と信頼関係を結び付けたい」
「介護は毎月、継続して大きなお金がかかり、家族にも利用者にも負担になっている。
だからこそFPの知識や資格をもって安心して入居してもらいたいし、アフターサービスにも力を入れていきたい」
ここで自己PRもあわせて、自分も「お金」に苦労したからFPを取得し、少しでも顧客により良いサービスを付加させたいとつなげることもできます。
最後に、会社それぞれの特徴もしっかりとリサーチして、なぜうちの会社なのか?を明確化させると採用率は高まるでしょう。